プロジェクトX”~水没者たち



(エーックス)
モバイラーを苦しめる、突然の災難があった。
水没、クラッシュ、そしてアンテナの紛失。それは違う
もはや全てのモバイラーがあきらめかけていた時、プロジェクトは動き出した。

これは、瀬戸際に追いつめられていた社員達による、逆転のドラマである。

※ここでオープニングフラッシュ。(誰か作って)


窓際の会社員、れさく(仮名)。
いや実際地理的に窓際なのだが、ここは暑い。一年を通して暑い。
締め切ったブラインドをあざ笑うかのように、熱波が背面から襲う。
しかし数十センチ先は涼しい。壁も無いのに。どういう気流が流れてるんだ?
分煙もなってないし・・・とここでグチってどうする。

とりあえず窓は段ボールで覆って日陰を作ったが、仕事の効率は上がらず。
そんなダメれさくを見かねて、上司が奇妙な仕事を与えた。

「白ロムから電話帳データを吸い出す事ってできますか?」

バッチリボス!
こんなサイトがありますぜ
白ロムから画像をサルベージ
「変なヤツがいるもんだなぁ」
「・・・・。」

仕事の関係者から上司に、Helpのメールが入ったらしい。
詳しい依頼は、この通りである。
23Fが水没、液晶は「金魚が泳げるほど水がたっぷり」です。
裏ブタをあけて良く振ることは試したものの、
電源を入れたりしたのがまずかったようで、ご臨終です。

あきらめて、機種変更してしまいました。
あとはせめて、電話帳データを救出できれば・・・・

[1]機種変更後の端末からの電話帳データ吸い上げ自体は、 白ロムから画像をサルベージで可能。
[2]DポHPで、H"問屋の電話帳吸い上げ機能は、23Fにも対応していることを確認。
[3]問題は、水没のダメージである。

以上の点を、理路整然と上司に報告した。
プロジェクトは動き出した。
(エーックス)

司会:「本日はゲストに、れさくさんと上司さんをお招きしています。どうぞこちらへ。」
(効果音とともに2人入場)
司会:「いやー、れさくさんの活躍ぶり、素晴らしいですね。」
れさく:「はい、優秀な社員ぶりを発揮しました。     こんな時だけね。」
司会:「上司さんも、安心してプロジェクトを実行できたんじゃないですか?」
上司:「そうですね、彼がとても頼もしかったんですよ。  こんな時だけね。」
司会:「さあ、しかしプロジェクトの前に、予想もしなかった困難が待ちかまえていました。」

(※プロジェクト自体は上司が進めています。)
問題の端末は、水没後の処理が早かったせいで、動作自体はするらしい。
H"問屋に23Fをつないで吸い上げ実行をすると、どうにか動いているようだ。
しかしその時。パスワード解除を要求された。
電話帳だから、パスワードがかかっている。当然あり得ることだ。
そして、依頼者に聞けば、即解決。普通なら、なんて事無いことだ。

しかし今回は違った。
水没端末である。動作はするが、液晶が全く映らないのだ。
つまり、パスワード解除をする操作自体が、できているのかできていないのか、確認のしようが無い。

そこで別の白ロム23Fが引っ張り出された。

こいつを操作しながら、それと同じ動きでボタンを押せば、水没端末端末も操作できるだろう。
しかし困難が続出した。

「暗証番号の解除メニューはどこ?」
「水没端末の暗証番号は分かるが、肝心のモニター用の23Fの暗証番号が不明!」
「暗証番号を解除したら、本当に電話帳のロックは外れるのか?」


しかしこれらを次々に解決するれさく。

そしてついに、全電話帳データの吸い上げに成功した。
プロジェクトは、達成された。

※ここでエンディングフラッシュ。(誰か作って)

後日の忘年会で、水没端末の依頼主に会う機会があった。
端末は生き返らなかったが、貴重な電話帳データを回収できたと、喜びを語った。
未だに23Fを使っていた依頼主だが、これを機会に、カラー液晶端末に替えたと聞いた。








KX-HS100に。








すっげえ微妙。








公衆レピーターの話をれさくに無視され続けたK君。
某学生劇団の制作に復帰したそうだ。今勤めてた会社は?
そんな彼から、れさくの白ロムコレクションを、トランシーバーとして借りたいという依頼が来た。

洗○先で信頼を失いつつあるDポの信頼回復のチャンス。
れさく因縁の学生劇団との絆。
劇場受け付けにトランシーバーモードのPHSを使うネタをパクられたと怒る某座長。

次週プロジェクトX”「プラタナスの木陰にて-青春の日々-」は、
劇場受け付けにトランシーバーモードPHS網の構築に命を懸けた、男達の物語をお送りします。