それでも携帯を持とうと思っているあなたへ



携帯とPHS。
それぞれ長所と短所があります。
「これがあるから絶対にケータイがいい!」
「これが無いからピッチはダメ!」

ホントにそうでしょうか?
ちょっと考えてみたいと思います。



1:ピッチってコンテンツが全然ないじゃん

新聞、雑誌、吊り広告・・・・最近はどこでも、ホームページのURLを一緒に載せています。
そしてたいてい、その下に、「iモード/EZweb/J-SKY」の文字と一緒にURLが書かれています。
「携帯用URL」が、必ずといっていいほど併記されているのです。

それに対して、「PHS用URL」はまず見ません。
PHSや、DDIポケットのH"LINKで見られるコンテンツやサイトは、ケタ外れに少ないのでは・・・

しかしちょっと待って下さい。
ここで「コンテンツ(サイト)」という言葉が、何を差しているのかを確認してみたいと思います。

「コンテンツ」には2種類有ります。
公式サイトと非公式サイト(いわゆる勝手サイト)です。

公式サイトは、iモードやEZweb、J-SKY、そしてH"LINKのトップメニューから入るものです。
これらはそれぞれの電話会社が、直接管理しています。
一方、非公式サイトは、個人や企業が、電話会社とは関係無しに作っているサイトです。

公式サイトは、実はそれほど電話会社ごとの差はありません。
これは人によって評価の差は大きいと思いますが、最低限のサービスはどの電話会社も押さえています。

非公式サイトは、個人や企業が勝手に作っています。
ですのでその内容は、ピンキリ。
「うちのペット自慢」から「一流企業のホームページ」までさまざまです。
「商品申し込みフォーム」や「チケット予約サイト」など、一見公式サイトのような内容でありながら実は「勝手サイト」、というものも数多くあります。

非公式サイトは電話会社が作るサイトではありません。
なので、この非公式サイトを含めると、「電話会社のコンテンツ」の優劣を正確に決めることはできないと思います。

「でも利用者にとっては公式と非公式の差なんて関係ないよ」

その通りです。
公式サイトだろうと、非公式サイトだろうと、便利なものは便利です。

公式サイトだけで携帯コンテンツの優劣を計る。
非公式サイトを含めて携帯コンテンツの優劣を計る。
どちらも利用者にとっては意味のないことでしょう。

自分にとって「本当に便利なサイト」が何なのかを、よく考えて欲しいと思うのです。
ちまたに氾濫する「iモード対応サイト」の言葉に惑わされることなく、「自分が携帯コンテンツでやりたいこと」が何なのか。
「何が何でも携帯電話で銀行振込をしないといけない理由が私にはあるッ!」という人は、携帯電話を持つ方が良いですね。

「ピッチはコンテンツが貧弱」という声は良く聞きますが、その中のどれだけの方が、
「一般的なイメージ」ではなく、「実際に調べて判断」して出した答えなのかが、気になりますね。

H"LINKはどの携帯電話よりも早く、位置情報サービスを導入していたのはご存じですよね?
例えば「駅すぱあと」では、現在地の一番近い駅を位置情報システムで検出し、自動的に出発駅にセットしてくれます。


2:でもピッチって写メールできないじゃん

H"では、トレバという外付けカメラを使って写真を撮り、メールで送ることができます。

しかしそうではなくて、「写メール」をしたいという声を、最近よく聞くようになりました。

Jフォンの写メールは、確かに優れています。
・カメラが内蔵型なので手軽(少なくとも一般にはそのようなイメージがある)
・画質が良い(残念ながらトレバ画像では勝負になりません)
・イメージが良い(JフォンのCM効果。好き嫌いあるとは思いますが、利用者に分かりやすい告知を行ったことは評価されるべきでしょう)

質ではどうしても劣るH"、電池が必要な外付けカメラのau、画像をサーバーにアップしてURLを送る方式のドコモ・・・
どれもJフォンの写メールには劣ってしまいます。auは慌てて内蔵型に移行してますね

なので、「何を犠牲にしても写メールをしたい!」という方には、素直にJフォンをお薦めします。
もちろん、その引き替えに「これからケータイを持とうと思っているあなたへ」で述べた、H"のメリットを失うわけですが・・・。

なお、私は(あくまでも私個人のひとつの意見です)、写メールは評価しますが、Jフォンは評価しません。
写メールの前に本来やるべき事が、たくさんあるのですから。

3:でも結局ピッチよりケータイ持ってたほうが安心だよね

「れさくさんがツラツラと書いてきたことは、それなりに分かりました。でも結局、ケータイを持っていた方が“無難”ですよね?」

出張が多いビジネスマンは、地方出張に備えてケータイを持った方が無難なのでは?
また、遭難した登山者が、携帯を持ってて助かったりしてるよね?
結局「万が一」に備えて、ピッチよりもケータイのほうがいいんじゃない?

出張先は、山間部なのでしょうか?
例え地方でも、街の中心地くらいなら、大抵はH"のエリアになっています。
また、出張に備えるためだけに携帯を買った場合、主張先が携帯の圏外だった場合はどうするのでしょう?

山で遭難して携帯で連絡が取れて助かったというニュースを、たまに聞きます。
PHSではなく携帯を持ってて、本当に良かったと私も思います。

ただし、「結果として」良かったと思うのです。

あらかじめ遭難を想定して携帯を持つのでしょうか?
万が一の遭難のために携帯を持つのでしょうか?

そのような理由で、絶対に携帯を持たないで下さい。
専用の通信機器を持って下さい。
「万が一」を考えるなら、尚更です。
命に関わることです。お願いします。