Yahoo!コンテンツストアを考える



※これはYahoo並びにネット上のニュースサイトの情報をもとに、 れさくが知人の○や△や□から手に入れた聞きかじりの知識をミックスしてデッチ上げた作文です。 事実誤認平に御容赦。


10月13日より、Yahoo!コンテンツストアなるものがスタートしました。
これは、Yahooによる携帯ポータルサイトです。

「そんなの今までもやってたジャン」というツッコミが聞こえてきそうです。
確かに「Yahooモバイル」というのがありますが、これは基本的にYahoo自身が提供しているものでした。
Yahoo!コンテンツストアでは、Yahooはあくまでもポータルの提供にとどまっています。
そしてコンテンツはYahooではなく、いろいろな会社(コンテンツプロバイダ)が提供しています。

特徴は2つあります。
1つはYahooが情報料の回収代行をおこなっているということ。
そしてもう1つは原則3キャリア(i-mode,EZweb,VodafoneLive!)対応のサイトをあつめていることです。


Yahooの情報料回収代行について

いわゆる公式サイトでは、携帯電話キャリアが情報料の回収代行を行っています。
例えば着メロをダウンロードしたら、その情報料は、その月の通話料と一緒に請求されます。
キャリアが一度料金を回収して、その中から情報料の分を着メロの提供会社に払います。(その際に手数料を引きます)
これが情報料の回収代行です。

通話料と一緒に請求されるのですから、ユーザーとしては払わざるを得ません。
コンテンツ提供会社としては、ほぼ確実に情報料を回収できるというメリットになるわけです。

それは同時に、安心して、かつ簡単に払うことができるという点で、ユーザーにとってもメリットになります。
(いちいち着メロを買うごとに口座に振り込んでいては大変ですし、怪しい口座かもしれません)

そしてキャリアにとっては、手数料収入というメリットがあります。
「入り口」を作っておくだけで、お金が入ってくる訳ですから。

このような訳で、多くの有料携帯サイトは、キャリアの公式サイトになっています。

キャリアの回収代行を使わず、独自に情報料を回収するのは困難です。
例えばれさくが「妄想の帝国を有料にして金を巻き上げてやろう・・・」と最低なことを思いついても、
誰が振り込んだか?などの管理や、サイト上での有料会員制御など、手間隙がかかって大変です。
そもそも端末固体情報を取れる端末もあれば取れない端末もある訳ですし・・・
利用する方も「そんな胡散臭いとこに振り込んで大丈夫か?」と不安になります。

しかし!
そんなコンテンツ提供会社に「携帯電話キャリアを通さなくても情報料回収代行できますよ」と提案してきたのが「Yahoo!コンテンツストア」です。

ここにはYahooの知名度に加えて、今までのPCサイトで培った、ユーザーID管理のノウハウや、オンライン決済のノウハウを組み合わせた戦略があります。

まず、携帯端末の固体情報で管理する・・・という従来の発想を大きく転換しています。
PCでおなじみになりつつある「Yahoo!ID」で管理するのです。
ユーザーはYahoo!IDでコンテンツストアにログインし、着メロなどのコンテンツを購入。
すると、そのYahoo!IDと対になる「Yahoo!ウォレット」を通して、ユーザーの口座から情報料が引き落とされます。

※Yahoo!ウォレット・・・Yahooのオンライン決済システムです。ここを通じて、Yahoo指定銀行やクレジットカードから、Yahoo関連の料金引き落としが可能。


3キャリア対応のサイトを扱っている点について

コンテンツストアで扱っているサイトは、原則として3キャリア(i-mode,EZweb,VodafoneLive!)対応らしいです。
これはきたる「ナンバーポータビリティー」を強く意識した戦略のようです。

ナンバーポータビリティーは、キャリアを乗り換えても今まで使っていた電話番号が変わらないというのがうたい文句になっていますが、「でもメアドは変わっちゃうジャン」「今まで使っていたコンテンツはどうなるの?」といったツッコミがあります。

そこで「Yahoo!コンテンツストアに一度入れば、キャリアを変えても心配ナシ!」とPRする作戦です。
何しろユーザー管理はYahoo!ID、引き落としはYahoo!ウォレット。
ケータイキャリアがどこであろうと関係ありません。
Yahooはこれを「コンテンツポータビリティ」と呼んでいます。

※とはいえ・・・3キャリアに対して完全に同じサービスを提供するのは無理ですよね。ゲームアプリひとつとっても「i-modeはJAVA勝手サイトOK、VodaはJAVA勝手サイト不可、EZはJAVA勝手サイトOKだけど事実上BREWに移行(BREWは勝手サイト不可)」という違いがありますし。


そして妄想(完全な想像です。責任は負いません!)

携帯電話事業に参入したくてしたくて仕方ないソフトバンクが、一足飛びに携帯コンテンツポータルを始めてしまった訳です。
将来晴れて携帯電話事業に参入した暁には、ごっそりとユーザーを持ってゆくかも知れません。
「コンテンツストア利用者なら、今Yahooフォン(仮称:笑)に加入すれば通話料&コンテンツ半年無料!」とか・・・

携帯3キャリアも黙ってはいないでしょう。
どんな反撃をするのかシミュレート。

調べてみたのですが、なんとYahooモバイルはEZwebの公式サイトに入っています!(笑)
今、Yahooモバイル内は、ユーザーをコンテンツストアに誘導する構成になってきているのに・・・。
ある段階で、公式サイトから追い出されるのではないでしょうか?
※どんな口実で来るのかが楽しみです。なりふりかまわぬ直球か、はたまたお洒落なauらしい変化球か?

i-modeは・・・アプリや着うたを、公式サイトからしかダウンロードできないように防衛するかも?

Vodafoneは・・・・逆転の発想でYahooに売(略


WILLCOMは?

さて、WILLCOMはどう絡むのでしょう?
現時点では完全に蚊帳の外です。
PCでYahoo!コンテンツストアにアクセスすると分かりますが、コンテンツ検索の際のプルタブが「全てのキャリア/iモード/EZweb/ボーダフォンライブ!」となっています。

これは今まであらゆるシーンで何度も経験した、「PHSは眼中に無し」の範疇なのでしょうか。
それとも逆に「PHSを意識しているからこそ」なのでしょうか。

PHSは携帯よりもPCとの親和性が高いです。
エアエッジカードで高速定額つなぎ放題。いまさら言うまでもありません。

アプリやムービーなどの付加機能では携帯に遅れをとっているWILLCOM。
しかしPCにエアエッジを挿した瞬間、どんな携帯よりも優れた付加機能を持つようになる訳です。
ここでWILLCOMがPCサイト向けに課金ゲートウェイを設ければ・・・・

「いや話の途中で悪いんだけどさ、PCと携帯って別物ジャン。比較するのがおかしいよね?」

確かに、エアエッジ接続のPC上で動画を再生したからといって、「エアエッジはiモーションよりも良い動画を見られる!」とは言えません。

しかしそれは「携帯3キャリアとWILLCOMとの比較」での話です。

今比較しているのは、「Yahooコンテンツストアの課金システム」と「PC向けエアエッジの課金システム」です。
思い出してください。
Yahoo!IDでのユーザー管理やYahoo!ウォレットは、もともとPC向けのシステムですよね?

携帯電話の仕組みに縛られない、PCでも閲覧可能なオープンなサービスに対して、どのように課金の仕組みを提供するか・・・
どのように囲い込むのか・・・・

このように考えると、Yahooコンテンツストアは、WILLCOMのPHSを強く意識している。

そんな風にも思えます。もちろん想像ですが。

※強く意識しているのなら、なおさらYahoo!コンテンツストアはWILLCOM端末にも対応するのでは?という推測も成り立ちそうです。
しかし現時点では、WILLCOM(PHS)はナンバーポータビリティーの対象外です。
それゆえコンテンツストアから除外されているのかもしれません。
穿った見方をすれば、Yahooの戦略は「PHSを排除する携帯3キャリア」の枠組みの上でこそ、成り立つのかもしれません。